去年の日記帳

1年前の日記を投稿しています ◆ 時々雑記

2月26日 暗渠を歩く 生き物たち

2022年2月26日土曜日 晴れ / 後編(この日の前編はこちら 「夢の中の記憶 梅を見に」

 

明るいうちに、予定通り暗渠を歩く。梅ヶ丘からスタートして目黒の方を目指す。

いろいろなものを見た。散歩する犬たち、いくつもの小さな橋や、橋だった場所。小さな公園、まだ咲いていない桜の樹……道のすぐそばに住宅が並んでいてほとんど住宅街を歩いているという感じなのだが、見るものがたくさんあり、飽きなかった。

庭先の梅、スイセン、鳥の声、一度、裸樹の上の方に鳥の姿も見た。(たぶんハクセキレイ?)空に、今朝食べたサバの模様みたいな雲を見た。

少し寒くなり、狼がマフラーを巻く。だんだん前方に大きなビルが見えてくる。都心に近づいている。ずっと道のほとりを流れているせせらぎに、大きな鯉がいるのを見た。そして真っ白なサギも見た。うそみたいな2本の飾り羽が風になびいている。足は黄色。(あとで調べると、コサギという種類みたいだけど、だとすると冬なのに夏羽……?)住宅街で。すぐ向こうにはビルが立ち並ぶ中で。サバの雲はいつの間にか無くなっていた。

 

夜になってしまいそうなので、池尻大橋のあたりで折り返す。今度は違うルートで。空はいつの間にか白とうす黄のグラデーションになっていた。春の、霞んだ空。

途中で一本入って、商店街を歩いてみる。ぽつりぽつりとお店がやっている道であったのが、進むにつれだんだん賑やかになっていく。日が暮れ始め、街が光り始める。三軒茶屋に着いていた。

お腹が空いて、洋食屋さん「アレックス」に入って狼はカツカレーを、私はカニコロッケを注文した。お味噌汁の具が貝で意外だった。貝のお味噌汁はそういえば久し振り。これはたぶんアサリ?と思って狼に言ったら「シジミと思うよ」という答えで、シジミにしては大きいしざらざらしていると思ったが、アサリにしては黒っぽいし、たしかにシジミかもしれない。“貝セブン”*1が今こそ欲しいなと思った。テレビではロシア軍がウクライナへ侵攻、と言っている。

食べ終わったあと、狼は財布を家に忘れてきているし、私は現金を少ししか持っていないことに気づいた。(現金のみのお店だった)狼を人質に残してコンビニに下ろしに行った。

 

すっかり夜になって、前から乗ってみたかった世田谷線に乗って帰ることにする。バスのような路面電車のような電車でおもしろかった。暗くて見えなかったが一部本当に路面電車になっているらしい。山下で乗り換えて再び狼の家へ。

 

コーヒーを淹れ、少しテレビを見てごろごろする。

そして私は自分の家へ帰る。また駅へ向かう夜道、住宅街の坂の途中で今度はタヌキを見た。一瞬こちらを見て止まってから、家と家の隙間へ隠れてしまった。

今日はいろいろな生き物を見た一日だった。家に着いて、世界で一番可愛い生き物*2にキスする。

 

住宅街のすぐそばで。ぬき足さし足、という感じで歩いていたコサギ(?)

 

*1:以前見た夢の中で探していた、主要な貝7種類が載っている(恐らくアサリとシジミも載っている)貝図鑑のこと。(実在はしません)

*2:わが家の猫、ピカタのこと